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1690回目~ 五十猛のおじさん その二












36度炎天下。




アスファルトも溶け出してしまう様な猛暑でした。




誰も居ない海岸線。




不思議と言えば不思議なことに そんな中でポツンとあった小屋の中で その人は居てたのです。









おじさんは 窓の無い暗い小屋の中で 机の上に足を投げ出し 缶ビールを片手に漫画の本を読んでいました。




何の漫画だったのかわかりませんが 机の上には  雑然と積み上げられた漫画と空き缶と そして おじさんの足がのせられていたのです。









まぁ 最初の印象は なんとなく無愛想な人だなぁ~と思いました。




とにかく面倒くさそうに話す・・・  それが このおじさんの特徴でした。




『そこの砂浜に車をスタックさせてしまったんで 板切れか何か無いですか』  と私が言うと




『ムリ ムリ』    




『無理ですかねぇ・・・』  と私が言うと




『みんなここで 動けなくなるんだ』  『四駆だって嵌まっていくよ』 と このおじさん。




『それより 何でこんなとこ来たんだよ』 




『いや 何となく・・・』




へらへらと笑うしかありませんでした(笑)









 




『まぁ 板切れだったらその辺にあるからさぁ・・・ 無理だと思うけど やりたいならやってみればいいさ』  と このおじさんは突き放したように言うのです。




そのくせ どこか世話好きな匂いがして 暗い小屋の中で板切れを探すのに苦労していると 結局おじさんは椅子から立ち上がり 面倒くさそうに一緒に探してくれるのです。 




小屋は古い木造で二十畳ぐらいの広さはあったでしょうか・・・。




入り口が狭く窓が無いので とにかく暗く 程よい板切れを探すのには苦労をしました。 




『悪いっすねぇ・・・』 と恐縮して私が言うと  『いいさ』 と このおじさんは一言だけつぶやきます。














炎天下の砂浜に戻り 独り汗だくになりながら駆動輪である後輪の周りの砂を掘って板切れをかましてると いつの間にか おじさんが後ろに黙って立っていました。




『暑いからさっきの小屋に戻っていてくださいよぉ~』  って私が言うと




『まぁ 見てるだけさ』  と おじさん・・・




ともかく車に乗り込みエンジンをかけて リバースに入れてアクセルをゆっくりと吹かします。




こんなとき オートマは感覚がつかめず 無駄なトルクをかけてしまい結局 砂からの脱出は無理でした。




ふと振り返ると おじさんはそこには居なく 小屋の隣に置いてある車とロープを取りに行ってくれていたのです。














積極的に助ける気になってくれた おじさんが現れてからの作業は とっても早かったです。 




すでに自分の車の牽引フックにはロープが通されていて 後は私の車と繋ぐだけの状態になっていました。




しかし 私はと言えば 車のどこかに収納してある牽引フックを探し出し 自分の車の後部バンパーに固定する作業から始めなくてはなりませんでした。




情けないですが今時の車は故障して止まることが少ないので こんな場合の経験が無くて焦りました。




マニュアルを出してきて それを読むことから始めました。




暑い中 後ろで待ってくれているおじさんのことを考えると焦ります。




本当に面倒臭いことに巻き込んでしまい 悪いなぁ~と思う気持ちでいっぱいです。




そんな私を見ておじさんは言いました。




『ワンカップでいいよっ!』




『ほら そこの道のぼって右に曲がって ちょっと行ったところで売ってるからさぁ~』















あっはっはっは 何だか急に楽な気分になりました。




人の言葉って凄いなぁ~と思いました。




時間って こんなに のんびりと流れてたのかな・・・




人って こんなに 温かかったかな・・・




そして 見渡せば 海って こんなに 青かったかな・・・














旅は 一期一会とよく言います。




たぶん このおじさんとは二度と会うこともないでしょう。




不思議なもので このおじさんの なんでもない一言が この美しい山陰の海を さらに美しく感じさせてくれました。




車が脱出できたのは それから5分もかかりませんでした。




約束どおり ワンカップを買ってきて渡せば おじさんはそそくさと車に乗って消えて行きました。




あははは おじさん ありがとう。

















DSC_9804lll.jpg































































山陰線

















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  1. 2012/09/02(日) 06:46:15|
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